2016年9月30日から10月6日まで富士フォトギャラリー銀座で開催中の浅岡省一さんの個展「光の果てへ The boundless light」で催されたトークショー 後編を聴いてきました。
昨日は前編で、展示された約半分の写真について解説された内容について簡単にまとめさせていただきましたが、今日は残りの半分の写真について解説された内容をレポートさせていただきます。
まず、最初にこれまでの会期の中で様々な質問を受けてきた中から
「三脚を使っていないのですか?」
という内容について説明していただいたのですが、
浅岡省一さんは基本的に三脚を使われていないのだそうです。
確実に構図を決めるなら三脚を利用した方が良いですが、撮影現場の状況に応じて臨機応変に対応することが難しくなるからなるべく手持ちで撮るようにされているのだとか…。
水平についてもカメラに内蔵されている水準器でだいたい合わせているだけだそうですよ。
「三脚を使わない」ことについては、鉄道写真家の中井精也さんも同じようなことを言われていた記憶があります。
ちなみに、富士フイルムのカメラは高感度性能が高いのでISO感度を上げても大丈夫で、たとえその結果で多少ノイズがのってしまったとしてもそれほど気にしていないのだそうです。
そんなことよりも楽しみながら撮ることが最も大事なことで、白飛びなどセオリーはある程度無視してでも自分の絵を作り上げてくださいとエールを贈られていました!!!
では、個展で展示されていた写真について解説していただいた内容についてレポートします。
まず、この写真については指を立てても濡れないくらい水面すれすれまでカメラを近づけて撮影されたそうで、ちょうど風が凪いでる日だったのでアナザーカットとしてこんな写真も撮影されたのだそうです。
波紋はモデルさんに立ててもらったらしいのですが、水面に波が立ちにくいコンディションに精通されるなどポートレート写真家というより風景写真家の一面もあるのだなと感じました。
他にもこんなアナザーカットがあるのですが、
モデルさんの左右から照らすストロボが2灯、モデルさんの背後に1灯の合計3灯のストロボを使って撮影されたらしいですよ。
これは椰子の木が印象的な一枚ですが、撮影場所はハワイでもなんでもなく千葉だそうです。
というか千葉県民なワタクシにはどこで撮影されたのかすぐわかったのですが、左奥にあるアクアラインのアーチ部が見えていることから判断すると、木更津のホテル三日月の近く…じゃないかな?
単純にモデルさんと空だけで撮影するのではなく、椰子の木のシルエットでアクセントを入れると写真自体の雰囲気が変わるのだそうです。
東京タワーは浅岡省一さんの大好きな被写体の一つで、なんでも季節によってライトアップの色が変わるのだとか…。
これは夏の涼しげなライトアップの時に撮影されたもので、モデルさんの顔をあえて撮影しないことで見る人の想像力をかき立てることを狙っているのだそうです。
夜景を撮影される際は中望遠レンズで背景に奥行きがでるよう、かつ光源が丸ボケとなるように心がけて撮影されているのだそうです。
一般的に日の丸構図はダメだと言われますが、絵に力があればOKなんだそうです!
まず、ストロボの発光時間によって雨が点で写るのか、線で写るのかが変わるのだそうです。
そして、雨が降っていれば傘で光が乱反射したり、路面も光を跳ね返すのだとか…。
雨が降れば撮影を断念しがちですが、こういった効果を得られるのですね…。
この写真は風呂に熱いお湯を張って、その湯煙で幻想感を醸し出しただけでなく、左側にわざと空間を入れることによって見る人の想像力を刺激させているのだそうです。
そして、モデルさんの腕のくっきり感を出すためにストロボをつかったのだとか…。
ホント浅岡省一さんの引き出しはイロイロありますね…。
ということでまとめです。
昨日の前編でも話されていましたが、「是非 展示をやってください!」ということです。
最近はSNSなどのネットで写真を発表することが流行っていますが、スマホやパソコンのモニターなど見るデバイスによって色合いや大きさが異なるために写真家の意図したモノが正確に伝わっていないという実感があるそうで、今回は展示スペースの正確な寸法を測ってもらい各壁面にバランスよく写真を配置できるようプリントのサイズまで調整されたのだそうです!
2016年10月6日までの開催期間中に浅岡省一さんのこだわりの展示を見学してみてください!!!
とうことで、展示されていた写真を見ていると、ワタクシもなんだか撮影旅行に出かけてみたくなりました。
ぢつは間近に迫ったアクアラインマラソンのトレーニングもしなければならないのですが、そろそろ紅葉の時期なんですよね…。
紅葉はマラソンの日を待ってくれないので、なんとか時間を作って出かけてみたいと思います!
おしまい
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